定年と年金 2014 5 25
政府からは、時々、定年の延長の話が聞こえてきますが、
これぞ、まさしく「机上の空論」というものでしょう。
実は、数年前、こんな話を聞いたことがあります。
「中高年の人が、iPadのようなタブレットを使っている。
時代の先端を行っている」
私は、この話を聞いて、
決して時代の先端を行っているわけではないと思いました。
おそらく、スマートフォンでは、
画面の文字が小さすぎて見ないので、
やむなくiPadのようなタブレットを使っているだと思いました。
老眼は、早い人では、40代から、
遅い人でも、50代には始まると思います。
老眼になれば、スマートフォンの小さな文字は、厳しいと思います。
しかし、タブレットを持ち歩くには、重い上に、荷物にもなります。
もちろん、スマートフォンで、大きな文字を表示させればよいのですが、
大きな文字にすると、格段に情報量が減ってしまいます。
つまり、情報収集能力が激減してしまいます。
これは、同時に、事務処理能力の低下を意味します。
(パソコンでも、同じことが言えるでしょう)
逆を言えば、事務処理能力を向上させるには、
ひとつの画面に大量の情報を表示させる必要があります。
そうなると、文字や数字は、非常に小さなものとなります。
さらに、そういう画面を印刷すると、
印刷物の文字や数字も、非常に小さなものとなります。
このように、老眼になると、
事務処理には、大きな問題が発生しますが、
日常生活には問題がないだろうと思われがちです。
しかし、日常生活にも大きな問題が発生しているはずです。
たとえば、市販薬を買ってくると、どうなるか。
服薬する前に、効能書きを読む必要があると言われますが、
その効能書きが、非常に小さな文字で書かれているので、
おそらく中高年の方は、読んでいないと思います。
かといって、効能書きを大きな文字にすると、
市販薬の箱が巨大化してしまうでしょう。
確かに、今の60代は、若々しく見え、
肉体も健康でしょうが、
目は、かなり老眼になっているはずです。
このような状態で可能な仕事は、
農業、漁業、運送業ぐらいなものでしょう。
薬の箱の効能書きが読めないようでは、
事務系の仕事は無理でしょう。
今までの経験と勘で、なんとかカバーするでしょうが、
やがてミスが多発するようになると思います。